エチオピア渡航に関する医療概要

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エチオピア渡航時に推奨されるワクチン

Vaccine recommendation

推奨ワクチン対象接種回数と接種に必要な期間1回あたりの価格
A型肝炎全ての渡航者1回15,400円
腸チフス全ての渡航者1回14,300円
ポリオ全ての渡航者1回11,000円
狂犬病全ての渡航者2回(1週間)27,500円
破傷風・ジフテリア・百日咳
(T-dap)
全ての渡航者1回9,900円
髄膜炎全ての渡航者1回23,500円
コレラ援助従事者や医療弱者など2回(1週間)13,200円
B型肝炎医療従事者、
長期滞在者など
3回(3週間)13,200円

上記は一例です。 患者様のご要望に応じてワクチンをご案内いたします。
また、上記ワクチンは全て同日に接種可能でございます。

エチオピアで流行している感染症の概要

Disease Outbreaks

食べ物・水でうつる感染症

「高級ホテルや高級レストランしか行かないから大丈夫」「市街地だけの滞在だから安心」という思い込みは危険です。例えば、A型肝炎はごく少量のウイルスでも感染が成立するため、食材の仕入れ・輸送・下処理の段階で混入する可能性は否定できません。

A型肝炎

アディスアベバのビジネス街での会食や、ディレダワ、アダマといった工業都市への出張時にも注意が必要です。地方都市のローカルレストランはもちろん、首都であっても路上の屋台や地元の市場では衛生管理が十分でない場合があります。A型肝炎は、汚染された水や氷、生野菜、カットフルーツなどを口にすることで感染します。発症すると、発熱、吐き気、食欲不振といった症状に続き、黄疸が出ることがあります。また、数週間にわたって強い倦怠感が続くこともあります。渡航前にワクチンを接種しておくことで、長期にわたり有効な免疫を獲得できます。

腸チフス

アディスアベバから地方都市への移動を伴う出張では、複数の飲食施設を利用する機会が増えるため、腸チフスへの感染リスクが高まります。バハルダールやゴンダールなど観光客も多い地方都市でも、飲料水や食品の衛生状態は首都と比べて劣ることがあります。チフスは汚染された水や食品から感染します。特に氷、十分に洗浄されていない生野菜、加熱が不十分な料理には注意が必要です。高熱、頭痛、腹痛、便秘や下痢などの症状が続き、完全な回復には、数週間から数カ月を要します。渡航前のワクチン接種に加え、現地では飲み物に入れる氷にも注意し、十分に加熱された食事を選ぶようにしてください。

コレラ

エチオピアではアディスアベバを含む全土でコレラのリスクがありますが、特にオロミア州やシダマ州、南エチオピア地域ではリスクが高くなっています。アダマやハワッサの工業団地周辺、ジマの大学都市エリアでの滞在時にも油断は禁物です。コレラは汚染された水や食品から感染します。特に生水や氷、十分に加熱されていない魚介類には注意が必要です。突然の激しい水様性下痢と嘔吐が特徴です。急速に脱水症状が進行し、重症化すると死に至ることもあります。長期滞在者や医療支援活動に従事する方はワクチン接種を検討してください。経口補水液と抗菌薬を携行し、万が一に備えることも大切です。

ポリオ

アディスアベバの会場での大規模イベント参加、ダイレダワのオフィスでの長時間の打ち合わせ、アダマの工業団地で共用トイレを使う場面、長距離移動の休憩所での手洗い不十分な飲食は、見落としがちな経口感染のリスクにつながります。ポリオは主に糞口感染で広がり、衛生環境が整わない場ではウイルスが手や食器を介して口に入ることがあります。初期は発熱やのどの痛み程度ですが、まれに手足の筋力低下から急性弛緩性麻痺に至ることがあります。成人でも接種歴の確認と必要に応じた追加接種を検討し、石けんと流水での手洗い、清潔な食器や飲料の選択を心がけてください。

血液・体液でうつる感染症

B型肝炎

アディスアベバやディレダワなどの都市部では、交通量が多く配車アプリやレンタカーを利用した移動中に交通事故に巻き込まれる可能性があります。事故や急病で現地の医療機関を受診した際、緊急の縫合処置や注射によってB型肝炎に感染するリスクがあります。また、長期滞在中に現地の人との交流を通じて感染することも考えられます。自覚症状がないことも多いですが、慢性肝炎に至ると肝硬変、さらには肝がんへと進行する可能性がある、決して軽視できない疾患です。医療従事者や長期滞在予定の方は、渡航前に複数回のワクチン接種を完了しておくことを強くお勧めします。

動物曝露と狂犬病

狂犬病

エチオピア全土において犬からの感染リスクが高い状態にあります。アディスアベバ市内の市場周辺や、ディレダワ、アダマなどの地方都市でも野良犬を多く見かけます。工業団地や物流拠点への出張時にも、敷地内や周辺で犬に遭遇することがあります。犬などの動物に噛まれたり、ひっかかれたり、傷口をなめられたりするだけで感染するおそれがあるため、動物との距離を保つことが非常に重要です。発症すると、恐水症、けいれん、意識障害といった症状が現れ、死に至る確率が極めて高い病気です。万が一動物に噛まれた場合は、すぐに傷口を洗浄し、ワクチンと免疫グロブリンを接種する必要がありますが、現地での手配は簡単ではないこともあります。渡航前にワクチンを接種しておくとともに、むやみに動物に手を出さないなどといった基本的な行動を徹底しましょう。

外傷と破傷風・ジフテリア・百日咳

これら3つの感染症はTdapワクチン1回の接種で同時に予防できます。最後の接種から10年以上経過している方は追加接種を受けることを強くお勧めします。

破傷風

アディスアベバ近郊の工業団地やアダマの製造拠点など、建設現場や工場を訪問する機会がある出張者は特に注意が必要です。舗装が不十分な道路での転倒や、金属片による切り傷を負う可能性もあります。破傷風菌は土の中に生息し、金属片や木のトゲによる刺し傷、転倒によるすり傷などから体内に侵入します。感染後、数日から数週間で開口障害、けいれんなどの症状が出現し、治療しない場合死に至る可能性もあります。ご自身のワクチン接種歴を確認し、長ズボンや歩きやすい靴を着用する、けがをしたらすぐに傷口を洗浄・消毒するといった基本的な対策を心がけましょう。

ジフテリア

 アディスアベバのボレ国際空港や市内バス、乗り合いタクシーなど、多くの人が密集する環境ではジフテリアの感染リスクが高まります。ディレダワやアダマへの長距離移動の際も、混雑した車内での飛沫感染に注意が必要です。ジフテリアは咳やくしゃみなどの飛沫によって感染するため、近距離での会話や混雑した場所で感染するリスクが高まります。主な症状は、喉の痛み、発熱、扁桃に付く白い膜、首の腫れなどです。ワクチン接種に加え、手洗いやうがい、手指の消毒、マスクの着用などを心がけましょう。

百日咳

会議室での長時間の打ち合わせや、換気が十分でないオフィス環境は、百日咳の感染リスクを高める要因となります。アディスアベバのビジネス街での商談や、地方都市での工場視察時にも、屋内での接触機会には注意が必要です。百日咳は飛沫やエアロゾルによって感染し、換気の悪い空間では特に感染リスクが高まります。激しい咳が数週間続き、息苦しくなることもあり、夜間の睡眠が妨げられる場合もあります。ワクチン接種に加えて、手洗い、うがい、手指消毒、マスクの着用を徹底し、日頃から体調管理に気を配りましょう。

集団生活・飛沫感染

髄膜炎菌性髄膜炎(細菌性)

エチオピアはアフリカの髄膜炎ベルトに位置しており、乾季にあたる12月から6月にかけて流行リスクが高まります。アディスアベバを含む全土で発生しますが、特にディレダワやアファール州、ソマリ州への渡航者は注意が必要です。髄膜炎菌は、咳やくしゃみなどの飛沫を介して人から人へ感染します。感染すると突然の高熱、激しい頭痛、嘔吐といった症状が現れ、急速に意識障害や敗血症に進行することがあります。致死率は20%程度と高く、難聴、麻痺などの神経症状が残ることがあります。寮生活や集団生活をする人、流行地域へ渡航する人は、ワクチン接種を推奨します。

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