トラベルクリニック東京

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ネパール渡航時に推奨されるワクチン
Vaccine recommendation
| 推奨ワクチン | 対象 | 接種回数と接種に必要な期間 | 1回あたりの価格 |
|---|---|---|---|
| A型肝炎 | 全ての渡航者 | 1回 | 15,400円 |
| 腸チフス | 全ての渡航者 | 1回 | 14,300円 |
| 狂犬病 | 全ての渡航者 | 2回(1週間) | 27,500円 |
| 破傷風・ジフテリア・百日咳 (T-dap) | 全ての渡航者 | 1回 | 9,900円 |
| 日本脳炎 | 全ての渡航者 | 1回 | 14,300円 |
| コレラ | 全ての渡航者 | 2回(1週間) | 13,200円 |
| チクングニア | 6ヶ月以上の長期滞在者 | 1回 | 77,000円 |
| B型肝炎 | 医療従事者、 長期滞在者など | 3回(3週間) | 13,200円 |
上記は一例です。 患者様のご要望に応じてワクチンをご案内いたします。
また、上記ワクチンは全て同日に接種可能でございます。
ネパールで流行している感染症の概要
Disease Outbreaks
食べ物・水でうつる感染症
「高級ホテルや高級レストランしか行かないから大丈夫」「市街地だけの滞在だから安心」という思い込みは危険です。例えば、A型肝炎はごく少量のウイルスでも感染が成立するため、食材の仕入れ・輸送・下処理の段階で混入する可能性は否定できません。
A型肝炎
カトマンズのタメル地区やアサン市場周辺での食事、ポカラのレイクサイドエリアでの飲食など、観光客が集まる場所でも感染リスクがあります。地元の屋台やローカルレストランでは衛生環境にばらつきがあるため、特に注意が必要です。A型肝炎は、汚染された水や氷、生野菜、カットフルーツなどを口にすることで感染します。発症すると、発熱、吐き気、食欲不振といった症状に続き、黄疸が出ることがあります。また、数週間にわたって強い倦怠感が続くこともあります。渡航前のワクチン接種により、安心して現地の食文化を楽しむことができます。
腸チフス
カトマンズ市内のビジネス街での会食や、ポカラ周辺の観光地での食事など、様々な場面で感染リスクが存在します。上水道の整備が十分でない地域も多く、飲料水や氷の衛生状態には注意が必要です。チフスは汚染された水や食品から感染します。特に氷、十分に洗浄されていない生野菜、加熱が不十分な料理には注意が必要です。高熱、頭痛、腹痛、便秘や下痢などの症状が続き、完全な回復には、数週間から数カ月を要します。ワクチン接種と食事・飲料水への注意を組み合わせることで、感染リスクを大幅に低減できます。
コレラ
ネパール全土でコレラのリスクがありますが、特にカトマンズ周辺やテライ地方で感染例が報告されています。ビルガンジなど南部の都市では、2025年に入ってからも感染拡大が続いています。コレラは汚染された水や食品から感染します。特に生水や氷、十分に加熱されていない魚介類には注意が必要です。突然の激しい水様性下痢と嘔吐が特徴です。急速に脱水症状が進行し、重症化すると死に至ることもあります。ワクチン接種を検討するとともに、ペットボトルの水を選び、食品の加熱状態を確認するなど、基本的な衛生対策を徹底しましょう。
血液・体液でうつる感染症
B型肝炎
ネパールでは全土にわたってB型肝炎のリスクがあります。カトマンズやポカラでの滞在中、交通事故に遭い救急搬送された際の縫合処置や注射、輸血などの医療行為を通じて感染するリスクがあります。配車アプリやレンタカーの利用時も事故のリスクはゼロではありません。また、現地の人との交流を通じて感染する可能性もあります。自覚症状がないことも多いですが、慢性肝炎に至ると肝硬変、さらには肝がんへと進行する可能性がある、決して軽視できない疾患です。長期滞在者や医療従事者は特に、渡航前のワクチン接種を強くお勧めします。
蚊が媒介する感染症(都市部でも刺されます)
日本脳
チトワン国立公園周辺やテライ地方の農村部、カトマンズ盆地の水田地帯など、標高1,500メートル以下の地域で感染リスクがあります。特に6月から10月の雨季に伝播が活発になり、8月から9月がピークとなります。日本脳炎は突然の高熱、頭痛、嘔吐などで発病し、意識障害や麻痺等の神経系の障害を引き起こします。後遺症を残すことや死に至ることもあります。これらの地域を訪れる予定がある方は、渡航前のワクチン接種を検討してください。また、夕暮れから明け方にかけて蚊に刺されやすいため、長袖・長ズボンの着用や虫よけ剤の使用を心がけましょう。
チクングニア
カトマンズやポカラなど、標高2,300メートル以下の都市部や農村部で感染リスクがあります。バグマティ州やガンダキ州、インド国境沿いのテライ地方が特にリスクの高い地域です。チクングニアを媒介する蚊は日中も活動するため、都市部のビジネスミーティングへの移動中やホテル周辺の散策時にも刺されることがあります。発症すると発熱、関節炎、発疹がみられます。全身の強い関節の痛みが特徴的で、年単位で続いて歩行に支障をきたすこともあります。長期滞在を予定している方は、ワクチン接種を検討するとともに、日中も含めた虫よけ対策を徹底しましょう。
動物曝露と狂犬病
狂犬病
カトマンズ市内のダルバール広場やスワヤンブナート寺院周辺では野犬やサルが多く見られます。ポカラのレイクサイドエリアやチトワン国立公園周辺でも、動物と接触する機会があります。特に南部のテライ平原では犬からの感染リスクが高いとされています。犬などの動物に噛まれたり、ひっかかれたり、傷口をなめられたりするだけで感染するおそれがあるため、動物との距離を保つことが非常に重要です。発症すると、恐水症、けいれん、意識障害といった症状が現れ、死に至る確率が極めて高い病気です。万が一動物に噛まれた場合は、すぐに傷口を洗浄し、ワクチンと免疫グロブリンを接種する必要がありますが、現地での手配は簡単ではないこともあります。渡航前にワクチンを接種しておくとともに、むやみに動物に手を出さないなどといった基本的な行動を徹底しましょう。
外傷と破傷風・ジフテリア・百日咳
これら3つの感染症はTdapワクチン1回の接種で同時に予防できます。最後の接種から10年以上経過している方は追加接種を受けることを強くお勧めします。
破傷風
カトマンズ市内の未舗装道路での転倒、ポカラ周辺でのトレッキング中の擦り傷、建設現場が多いビジネス街での金属片によるけがなど、様々な場面で感染リスクがあります。ネパールでは道路状況が日本と異なり、足元が不安定な場所も少なくありません。破傷風菌は土の中に生息し、金属片や木のトゲによる刺し傷、転倒によるすり傷などから体内に侵入します。感染後、数日から数週間で開口障害、けいれんなどの症状が出現し、治療しない場合死に至る可能性もあります。ご自身のワクチン接種歴を確認し、長ズボンや歩きやすい靴を着用する、けがをしたらすぐに傷口を洗浄・消毒するといった基本的な対策を心がけましょう。
ジフテリア
カトマンズのトリブバン国際空港、市内のバスターミナル、混雑したタメル地区の路地など、人が密集する場所では感染リスクが高まります。ビジネスミーティングや展示会など、屋内で多くの人と接する機会がある方は特に注意が必要です。ジフテリアは咳やくしゃみなどの飛沫によって感染するため、近距離での会話や混雑した場所で感染するリスクが高まります。主な症状は、喉の痛み、発熱、扁桃に付く白い膜、首の腫れなどです。ワクチン接種に加え、手洗いやうがい、手指の消毒、マスクの着用などを心がけましょう。
百日咳
長距離フライトの機内、空港の待合スペース、カトマンズ市内のオフィスビルなど、換気が十分でない密閉空間では感染リスクが高まります。会議室や商談の場など、長時間屋内で過ごす機会が多いビジネス渡航者は特に注意が必要です。百日咳は飛沫やエアロゾルによって感染し、換気の悪い空間では特に感染リスクが高まります。激しい咳が数週間続き、息苦しくなることもあり、夜間の睡眠が妨げられる場合もあります。ワクチン接種に加えて、手洗い、うがい、手指消毒、マスクの着用を徹底し、日頃から体調管理に気を配りましょう。

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