フィリピン渡航に関する医療概要.

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フィリピン渡航時に推奨されるワクチン

Vaccine recommendation

推奨ワクチン対象接種回数と接種に必要な期間1回あたりの価格
A型肝炎全ての渡航者1回15,400円
腸チフス全ての渡航者1回14,300円
狂犬病全ての渡航者2回(1週間)27,500円
破傷風・ジフテリア・百日咳
(T-dap)
全ての渡航者1回9,900円
日本脳炎全ての渡航者1回14,300円
コレラ全ての渡航者2回(1週間)13,200円
チクングニア6ヶ月以上の長期滞在者1回77,000円
B型肝炎医療従事者、
長期滞在者など
3回(3週間)13,200円

上記は一例です。 患者様のご要望に応じてワクチンをご案内いたします。
また、上記ワクチンは全て同日に接種可能でございます。

フィリピンで流行している感染症の概要

Disease Outbreaks

食べ物・水でうつる感染症

「高級ホテルや高級レストランしか行かないから大丈夫」「市街地だけの滞在だから安心」という思い込みは危険です。例えば、A型肝炎はごく少量のウイルスでも感染が成立するため、食材の仕入れ・輸送・下処理の段階で混入する可能性は否定できません。

A型肝炎

セブ島でのアイランドホッピングの合間に立ち寄るローカルレストランや、マニラのイントラムロス周辺で地元料理を楽しむ際にも注意が必要です。屋台や市場での食事はもちろん、衛生管理が行き届いていない飲食店でも感染のリスクがあります。A型肝炎は、汚染された水や氷、生野菜、カットフルーツなどを口にすることで感染します。発症すると、発熱、吐き気、食欲不振といった症状に続き、黄疸が出ることがあります。また、数週間にわたって強い倦怠感が続くこともあります。渡航前にワクチン接種を済ませておくことで、安心して現地の食文化を楽しむことができます。

腸チフス

マニラでのビジネス会食や、セブ島のリゾート周辺での食事、ボホール島のロボック川クルーズで提供されるビュッフェなど、さまざまな場面で感染リスクがあります。地元の人々が集まる食堂や、衛生状態が不明な屋台での飲食には特に注意が必要です。チフスは汚染された水や食品から感染します。特に氷、十分に洗浄されていない生野菜、加熱が不十分な料理には注意が必要です。高熱、頭痛、腹痛、便秘や下痢などの症状が続き、完全な回復には、数週間から数カ月を要します。出発前にワクチンを接種し、現地では加熱調理された料理を選ぶなど、基本的な予防策を徹底しましょう。

コレラ

フィリピン全土でリスクがありますが、特にビコール地方、カラガ地方、東ビサヤ地方では注意が必要です。ローカル市場での生鮮食品や、衛生設備が整っていない地域での食事には警戒が求められます。コレラは汚染された水や食品から感染します。特に生水や氷、十分に加熱されていない魚介類には注意が必要です。突然の激しい水様性下痢と嘔吐が特徴です。急速に脱水症状が進行し、重症化すると死に至ることもあります。援助活動や医療従事者として渡航する方、現地の友人や親戚を訪問する方は、ワクチン接種を検討してください。

血液・体液でうつる感染症

B型肝炎

フィリピンでは全土にわたってB型肝炎の感染リスクが存在します。マニラやセブでの滞在中に交通事故に遭い、救急で縫合や注射などの医療処置を受けることになった場合、医療器具を介した感染の可能性があります。配車アプリやレンタカーを利用する際の事故リスクも考慮すべきです。また、現地の人との交流を通じて感染する可能性もあります。自覚症状がないことも多いですが、慢性肝炎に至ると肝硬変、さらには肝がんへと進行する可能性がある、決して軽視できない疾患です。長期滞在者や医療従事者は特に、渡航前のワクチン接種を検討してください。

蚊が媒介する感染症(都市部でも刺されます)

日本脳炎

フィリピンでは農村部、特に北部の州やマニラ首都圏周辺の郊外地域で日本脳炎のリスクがあります。ボホール島の田園風景を巡るツアーや、ルソン島北部の棚田観光など、水田や湿地帯の近くを訪れる際には注意が必要です。日本脳炎は突然の高熱、頭痛、嘔吐などで発病し、意識障害や麻痺等の神経系の障害を引き起こします。後遺症を残すことや死に至ることもあります。農村部での屋外活動が多い方や長期滞在を予定している方は、渡航前のワクチン接種を検討し、夕暮れ以降は虫よけ対策を徹底しましょう。

チクングニア

セブ島のビーチリゾートやマニラの都市部でも、日中に蚊に刺されて感染する可能性があります。ボラカイ島やエルニドといった人気リゾートでも、早朝や夕方の活動時には注意が必要です。チクングニア熱を媒介する蚊は日中も活発に活動するため、屋外でのアクティビティ中は常に警戒が求められます。発症すると発熱、関節炎、発疹がみられます。全身の強い関節の痛みが特徴的で、年単位で続いて歩行に支障をきたすこともあります。長袖・長ズボンの着用や虫よけ剤の使用など、蚊に刺されないための対策を心がけましょう。

動物曝露と狂犬病

狂犬病

フィリピン全土で犬による狂犬病感染のリスクがあり、特にカラバルソン地方、中央ルソン地方、ソクサージェン地方では注意が必要です。マニラのリサール公園を散策する際や、セブ市内の街歩き、ボホール島のターシャ保護区周辺など、野良犬や野生動物に遭遇する機会は少なくありません。犬などの動物に噛まれたり、ひっかかれたり、傷口をなめられたりするだけで感染するおそれがあるため、動物との距離を保つことが非常に重要です。発症すると、恐水症、けいれん、意識障害といった症状が現れ、死に至る確率が極めて高い病気です。万が一動物に噛まれた場合は、すぐに傷口を洗浄し、ワクチンと免疫グロブリンを接種する必要がありますが、現地での手配は簡単ではないこともあります。渡航前にワクチンを接種しておくとともに、むやみに動物に手を出さないなどといった基本的な行動を徹底しましょう。

外傷と破傷風・ジフテリア・百日咳

これら3つの感染症はTdapワクチン1回の接種で同時に予防できます。最後の接種から10年以上経過している方は追加接種を受けることを強くお勧めします。

破傷風

セブ島でのアイランドホッピング中にサンゴや岩場で足を切ったり、ボホール島のチョコレートヒルズでトレッキング中に転倒したりする可能性があります。マニラの建設現場周辺や、古い建物が多いイントラムロス地区での街歩き中にも、金属片や釘を踏んでしまうリスクがあります。破傷風菌は土の中に生息し、金属片や木のトゲによる刺し傷、転倒によるすり傷などから体内に侵入します。感染後、数日から数週間で開口障害、けいれんなどの症状が出現し、治療しない場合死に至る可能性もあります。ご自身のワクチン接種歴を確認し、長ズボンや歩きやすい靴を着用する、けがをしたらすぐに傷口を洗浄・消毒するといった基本的な対策を心がけましょう。

ジフテリア

マニラのニノイ・アキノ国際空港やセブのマクタン国際空港での入国手続き、マニラ首都圏のジプニーやMRT、LRTなどの公共交通機関、ショッピングモールの混雑したフードコートなど、人が密集する場所では感染リスクが高まります。ジフテリアは咳やくしゃみなどの飛沫によって感染するため、近距離での会話や混雑した場所で感染するリスクが高まります。主な症状は、喉の痛み、発熱、扁桃に付く白い膜、首の腫れなどです。ワクチン接種に加え、手洗いやうがい、手指の消毒、マスクの着用などを心がけましょう。しょう。

百日咳

マニラからセブへの国内線フライトや、長距離バスでの移動中、セブ島のリゾートホテルのエアコンが効いた密閉空間など、換気の悪い環境での長時間滞在には注意が必要です。百日咳は飛沫やエアロゾルによって感染し、換気の悪い空間では特に感染リスクが高まります。激しい咳が数週間続き、息苦しくなることもあり、夜間の睡眠が妨げられる場合もあります。ワクチン接種に加えて、手洗い、うがい、手指消毒、マスクの着用を徹底し、日頃から体調管理に気を配りましょう。

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